ファンから見た2017年栃木GB総括
さーて、ビーシーリーグ(以後、BCL)も2017年のリーグ戦も無事終わり、我等が栃木ゴールデンブレーブス(以後、栃木GB)はと言うと、前期最下位、後期4位と振るわず今期終了となりました。
選手及び関係者及び応援団の方々、お疲れさまでした。
初っ端の記事から総括編です。
シーズン中から書こうかどうか悩んだんだけど、弱点晒すわけにはいかないし、試合に負けたメンタルで書くと球団批判、選手批判の文章になりそうなので、シーズン中は書くのを断念。
終わるまで我慢しようとして、9月10日、無事にシーズン終了となりました。ので、心行くまで書いていくこととします。
(と仕事の合間にデータ収集分析をしてたら下野新聞に先をこされたorz。くそ、下野新聞め、いずれ出し抜いてやる。)
僕が観に行った試合は、ホーム戦26試合、ビジター戦1試合の計27試合。
ホーム戦36試合中26試合なので、ホーム戦だけなら7割近くを観戦したことになる。
この数字だけみると結構なファンな様に思えるかもしれないが、凄い人はホーム戦はほぼ全試合、ビジター戦をも観に行く方々。結構いるようです。
ビジター戦の主な場所は群馬、福島、埼玉、新潟で車で片道1時間~4時間程度、交流戦になると長野、石川、福井、富山、滋賀、宮城、神奈川で車で片道3時間~8時間程度かかる。肉体的にも金銭的にも、無理です。行けません。
観に行っている方々、まじで、感服します。
↓は9月9日に下野新聞が撮った集合写真。ちなみに、この写真のなかに僕はいます。
さて、僕の印象と数字から、2017年の成績を追ってみましょう。
2017年BCL栃木GBの成績
勝率
前期 35戦 7勝28敗0引 勝率 0.200
後期 36戦12勝20敗4引 勝率 0.375
通期だと71戦19勝48敗4引 の 0.283
通期0.283。この数字は、NPBで100敗するかもと言われたあの楽天イーグルスの初年度の勝率0.281に匹敵する数字です。
なんとも酷い勝率ですね。
先に言っておきますが、「酷い勝率」とか書いておきながら、僕は勝敗は余り気にしてません。勝つに越したことはないけど、負けても別に次頑張れとしか思わない。
・・・いや嘘です、ごめんなさい、そう思おうとしてるだけです。やはり勝って欲しい。負けるとへこむのですよ。
BCLはNPBの人材育成の場としているようなので、僕もそれにならおうと思ってるんですけどね。要は選手が活躍し育っていけばいいと、そんな感じで思おうとしてるんですけどね・・・。だけどそうは割り切れないんだよね。やはりチームが勝って勝って勝ちまくって欲しいのですよ。
BCLの良いところは、選手との距離が短い所。
気楽に挨拶して、サインがもらえ、写真が撮れる。
色紙やユニフォームにサインしてもらえたり、投げ入れてもらったサインボールの選手がNPBで活躍してくれれば、それらの価値が上がる。
だから応援する。なんとも打算的な考えかもしれないけど、将来価値があがるし、友人・知人に自慢ができるやもと思うと、応援しがいがあるという物。
これは本当、栃木GBからNPBの選手が出て欲しい、早く自慢させて下さいね。
話がそれました、勝率に戻します。
何故にこんなに勝率が悪いのか、観戦していて思っていたのは、
「ピッチャー任せ」だなと言う感じ。ピッチャーが良い状態の時は勝、悪いと負ける。
仮に打たれて点差が開くと、全然打開できない、取り返せない。
要は、決定的な打撃力不足。打てても点が取れない、欲しい所で点が取れない。
そんなイメージ。
では実際にこのイメージがあっているのか数字で追っていきます。
ピッチャー
ピッチャーはどのチームも余りレベル差を感じなかった印象。
つまり、
「栃木」=「群馬」=「新潟」=「福島」=「武蔵」
と言った感じ。
このピッチャースゲーとか、そういう感じは全然なし。
もっと深い所まで見ている人からは突っ込まれるかもしれないけど、僕はそう思った。
栃木GBだけ言えば、中崎や橋詰は良い投手だなと思った。8回中崎、9回橋詰で盤石。
客観的に数字で見てみよう。
ピッチャーの勝敗数は、余り当てにならないと思ってる。なぜなら、メッタメタに打たれても打ち返してもらって勝てばいいので。
なので勝敗数は抜きにします。
防御率
防御率だけでみてみると
福島(3.66)> 新潟(3.92)> 群馬(4.03) > 武蔵(4.20)> 栃木(5.84)
福島が若干良くて、新潟、群馬、武蔵はほぼ同じ、断トツで悪いのが栃木といった感じか。
大体印象とあってるかな、栃木以外。
トップの福島との差が2.18!!
そんなに悪かったのかな投手陣?大量失点で負けた試合が多かったからかな?
逆に、福島はそんなに投手陣良かったのかな?特にそれほどの印象は無いんだけど。
守備力
守備力は
「群馬」> 「栃木」> 「福島」 > 「武蔵」 > 「新潟」
こういう感じ。数字じゃなくて、観た感想。
群馬の守備は凄くて、1つの動作が他のチームよりも早いという印象がある。
観ていてプロっぽいと思ったのは、「巨人」ファームと「群馬」ぐらい。「栃木」の守備も後半戦はかなりよくなるけど、前半戦は正直がっかりしてた。
特に開幕戦。こんなにボール回しが遅いのかよと。
「新潟」は、エラーが多いって印象がある。後半戦、ホームでの対新潟が多かったのだけど、そのほとんど観に行っていて、そしてその印象は、新潟は守備が下手で打撃力があるチーム。たとえるなら、防御を無視した狂戦士といったところ。殴られてもそれ以上に殴り返す、そんな印象。
これも数字でみてみると。
BCLの「2017年個人打撃成績 一覧」から失策数の合計をだしたら
新潟(57)> 群馬(63)> 栃木(66)> 福島(73)>武蔵(75)
※()内はエラー数
思ったより新潟がエラー数少ないのね、印象とだいぶ違うな。対栃木戦だけエラーが多いのかな?
新潟の印象以外は大体あったってる。
面白いのは、どのチームも2桁エラーする選手が2名程度いる。
栃木だと、江畑が13回、野崎が11回
群馬だと、椙山が11回、カラバイヨが13回
新潟、知野が11回、楠本が13回
福島、岡下 14回、岸本が12回
武蔵は1人多くて、鈴木12回、末永13回、奈良11回
ただ、これ栃木GBに限って言えばこれまた印象と違くて、栃木GBで守備が上手いやつを1人あげろと言われたら、僕は迷わず、江畑と答える。
野崎も上手い印象がある。
江畑が二塁手、野崎は遊撃手でこの二遊間は自慢できるレベルだと思ってたんだけど、数字上はこの2人がエラーの上位に来るのね。
確かに、江畑はたまに自分の打球じゃないフライを追っかけて落とすときあるけど、こういうのの積み重ねなのかね?
逆にイメージ通りなのが群馬のカラバイヨ。試合みてても練習見てても、守備が上手い群馬の中で、飛びぬけて下手。周りが上手いだけに余計目立つ。
打撃力は十分にあるので、守備が上手ければNPBいってるんだと思うが。
打撃力
打撃力は
「群馬」>「新潟」>「福島」>「武蔵」>「栃木」
と言った感じ。これも見た感じの印象ね。
これも数字(打率)でみてみる
打率は、
群馬(0.371)> 新潟(0.358)> 福島(0.354)> 武蔵(0.308)> 栃木(0.297)
※()はチーム打率
3割打ってないのは栃木だけ。かといって貧打ってイメージは無いんだけどね。打っているって印象はないけど、打ててないって印象もない。ただ、点が欲しいときに取れないって印象はある。
打点を見てみよう。
打点は、
群馬(389)> 福島(298) > 新潟(289)> 武蔵(260) > 栃木(218)
※()はチーム打点数
なんと群馬との差が171点!!
同じく貧打の武蔵ですら、42点差!
如何に点が取れないかがわかる数字。
1試合平均にすると
群馬(5.478) > 福島(4.197) > 新潟(4.070) > 武蔵(3.662) > 栃木(3.070)
大体印象とあってたかな、打点が新潟と福島が逆なぐらい。
群馬がいかにボコスカ点を取ってるのがわかるのと同時に、栃木が点が取れないのがわかる。
しかし、1試合平均2.4点とか、結構な差だよな。
栃木GBは八木ぐらいしかホームランバッターが居ない、大嶋は振りは良いけど当たらない。帷子はアベレージヒッターだし、他の選手はいまいちぱっとしない。打撃力はやはり課題だね。
数字からの感想
- 栃木は、投手陣が打たれ打撃力がないチーム。取られたら取り返せない。守備はまあまあ。
- 群馬は、投手陣はまあまあだが、打たれても取り返せる打撃力があるチーム。守備も良い。
- 福島は、投手陣は他に比べて1ランク上だが打撃力は普通、守備はいまいち。
- 新潟は、投手陣はまあまあで守備は良いが、打撃力が群馬より落ちる。
- 武蔵は、投手陣はまあまあだが守備は悪くかつ打撃力も低いチーム。
防御率と打点からみると、群馬、福島、新潟は、
打点 > 防御率
なので投手陣が点をとられても打って勝てる。なのでこの3チームは勝ち越してる。
武蔵、栃木は、
打点 < 防御率
なので、点がとられると取り返せずに負けることがわかる。この2チームは負け越してる。
栃木GBだけ言えば、他のチームに比べ1~2点多く取られる投手陣、取り返せる打力もないので負けるって感じ。
「ピッチャーが良い状態の時は勝、悪いと負ける。」って印象は、数字の面でもあってるね。
ロースコアーに抑えられれば勝てるが、悪いと点が取り返せないで負ける。だけど、ピッチャーがいつも状態が良いとわかぎらず、
ピッチャーの状態を、「良い」「普通」「悪い」とすると3試合に1回ぐらいしか良い状態は無いと考えた方がいい。
また、相手チームも「良い」「普通」「悪い」という状態があるわけで、
「良い」vs「良い」
「良い」vs「普通」
「良い」vs「悪い」
「普通」vs「良い」
「普通」vs「普通」
「普通」vs「悪い」
「悪い」vs「良い」
「悪い」vs「普通」
「悪い」vs「悪い」
この9パターンの状態が存在する。
内、栃木GBが勝てる場合は、
「良い」vs「普通」
「良い」vs「悪い」
「普通」vs「悪い」
の3パターンしかない。
相手のピッチャーの方が状態が良ければ負け、「良い」vs「良い」や「普通」vs「普通」 の場合も打撃力で負けるとすると、9試合やって3試合しか勝てない計算になる。3試合に1回の割合なので、勝率にすると0.333。
後期36戦12勝なので、この数字であってる。
つまりは「ピッチャー任せ」。印象そのまんまだね。
栃木の課題は、守備力をそのままで投手力と打撃力をいかに向上させるかだな。
課題は僕以上に球団側はよーくわかっていると思うので、補強をどこまでできるのか、居残りメンバーをどこまで強化できるのか、来年が楽しみだね。
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